2019年09月

乳歯抜歯

前回のブログでも少し触れましたが、

ワンちゃんはネコちゃんでは時々適切な時期に乳歯が抜けないまま、

永久歯が生えてきてしまうことがあります。

それを乳歯遺残と呼びます。

 

本来、乳歯と永久歯が一緒に生えているのは

切歯・臼歯0~数日上顎犬歯2~3週間下顎犬歯1~2週間

と言われています。

この期間を過ぎて乳歯と永久歯が一緒に並んで生えている場合、

それは乳歯遺残と言って良いでしょう。

 

さて、乳歯が残っているとどういった問題があるのでしょうか

まず、歯が生えるスペースが限られているのに乳歯が抜けないため、

永久歯が正常な位置からズレて生え、不正咬合になりやすいです。

早い段階で乳歯抜歯を行うと、ズレて生えていた永久歯も元の正しい位置に

戻ってくれる場合が多いです

 

では、その時期を逃してしまったらもう乳歯抜歯しても仕方ないのでしょうか…

答えはNO!そんなことはありません!!

乳歯遺残をそのままにしておくと、乳歯と永久歯の間に食べ物が溜まり、

歯石の付着や口臭などが発生し、若いうちから歯周病へと進行してしまう恐れがあります

もちろん、乳歯遺残がない子でも歯周病は起こりうる病気ではありますが、

乳歯遺残しているとそのリスクは上がります。

 

不正咬合や歯周病のリスクを下げるためにも、乳歯遺残がある場合には乳歯抜歯を

することをおすすめします

犬猫歯周病症例ページはこちら

ワンちゃん・ネコちゃんの歯のお話

突然ですが、ワンちゃんとネコちゃんの永久歯の数をご存知ですか?

ちなみに人は28本+4本の親知らず=計32本

 

 

ワンちゃんは?

 

 

実は人よりも多く42本生えています

下図はワンちゃんの顔を左側から見た時の歯の並び方と本数です。

切歯、犬歯、前臼歯、後臼歯の4種類に分けられます。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

(右側も対称に歯が生えているため、計42本になります。)

 

 

 

ではネコちゃんは何本生えているでしょうか?

まずは歯並びの図をみてみましょう!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ネコちゃんもワンちゃんと同じく切歯、犬歯、前臼歯、後臼歯の4種類に分けられます。

歯の本数は合わせると30本

 

 

ワンちゃん、ネコちゃんも人と同じく、まずは乳歯が生え、その後永久歯に生え変わります。

 

ここから乳歯のお話

 

乳歯は生後3週間頃から生え始め、2カ月齢までに生え揃います

その後4~5カ月齢頃から永久歯への抜け替わりが始まり、7カ月齢までに永久歯になるのが一般的です。(品種や個体によって違いあり)

 

しかし、中には永久歯が生えているのに乳歯が抜けずに残ってしまう「乳歯遺残」になってしまう子がいます。

詳しくは次回のブログでお話させていただきます!

 

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